Vol.13暇と毒
すっとぼけ②
2015.09.29
みなさん、こんにちは。植松晃士です。前回の「ビジネスマナーのすっとぼけ!」はいかがでしたか。
今回も続けて憤っていくわよ?(笑)! 年齢だけ重ねた悲惨な大人の物語よー。
僕の知っている、とある個人事務所の方なんですが、既読スルーに、メールを直転送するというすっとぼけな人。でも、会社の中での地位はけっこう高いのよ。でも、僕から見たら、ただ長く生きているだけ。その人の傍若無人ぶりについても、若い子たちは気を使って何も言わないんだよね。でも、それって尊重・尊敬して何も言わないんじゃないの。敬うばかりにコワい、失礼があってはいけない!というコワさじゃないのよ。わかるかしら。「関わりたくない!」って面倒がられてるだけ。で、誰からも何も言われないもんだから、どんどん体型も態度もラージになっていっちゃうのよー!
年齢を重ねるというのは、いい経験を積み重ねれば尊さに変わると思うんだけど、ムダに日々を費やしていたら結局マイナスなんだよね。毎日毎日、人として磨きをかけて生きていかなくちゃダメ人間っていうか、駄人(必要とされないみたいな)に堕ちちゃうの! 何も言われないから、それでいいと思ってるのね。で、すっとぼけちゃうの。たまに突っ込まれると、ヘンにズルさが身についてるから平気でごまかしちゃうんだよね。
でも、うまくごまかしたつもりでいても、周りの子たちは「また始まったよー」と思うだけで追求しないでしょ。つっこまれないのは許されているのではなく、相手にされていないというか、大切に思われてないってことなのよ。
そんな大人にはなりたくないな、って思ってるの・・・・・・。
まだ哀しいエピソードはあるのよ。
とある大きなお仕事が終わったとき、その人から「ご苦労さまでした」って書かれたメールがきたの。前にもどこぞのコラムで「ご苦労さま」についての話は書きましたけど、そもそも目下の人に言うコトバ。「お疲れさま」も同僚感がして適当じゃない場合もあるから、お仕事ワードは相手を考えながら慎重に選ばないといけないな、と思っているんです。で、以前は「ご苦労さま」って言われたときに、ただただカチンときていたんですが、今回は違う感情が芽生えたんです。
人って「人間」とひとくくりだけど、動物園に行ったら象とかキリンとかライオンとか分けられてるじゃないですか。地球上というサバンナで人間は自由に放されていますけど、「人間の中にも実は種別があるんじゃないかしら」と思うことにしたの。男女という区別ではなくて。
肉食がいたり、草食がいたり、雑食がいたりするのと同じようにね。そう思ったら「ご苦労さまでした」と言われてもムカッとくる必要がないのよ。ある意味諦めにも近い「受け入れ」態勢だけど。遮断じゃないのよ。あくまで理解ある受け入れモードで接するようにしようと思ったの。
ていうか、さんざんその人には「ご苦労さまというのは目下に言うコトバなんですよね」って伝えているのよ。だから、確信犯なのか、馬と鹿なのか? 少なくとも僕の言葉には耳を貸す気がないというのは事実だよね。既読スルーと一緒よ。それだけ思うとすっごく哀しいけど、種族が違うから理解しあわないんだな、って。ただ、一応その人に戸籍がある以上、人間として認められてるんだな、って思うけどね。
「ご苦労さま」にしても、そもそものインプットがおかしい。とはいえ、ある時気づいて「あ、なんて恥ずかしい間違いをしていたんだろう」って思うものでしょ。でも、そう思わないのは理解ができないってこと。だから、その人のことを「普通じゃないわ」ってこっちは思うのよ。でも、その人からしてみるとこっちが普通じゃないのかもしれない。そう思えば、お互い分かり合えないのは仕方ないのかもねー。
この人間界には、さまざまな「普通」があるんだなと感じ入るこの頃なの。
種族によって「普通」のルールが違うんだもの。人の中の目に見えない種別分けのポイントは、いったいどこにあるんだろう? 社会のルールが備わっていないのに、仕事がまわっている人はいないでしょ! いたとしても、それはおバカを超越するほどの才能がある場合よ。ライオンのグループの中の白ライオンのようなもので、あまりにも希少で珍重されるの!(笑)。億万長者の方に取材してみたいわ。
では、みなさん、またお会いしましょう!