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Vol.119台湾から来た白い犬の日記

Vol.119台湾から来た白い犬の日記 格別な思いの
Pride Parade 2016

2016.06.27

こんにちは、Cocoです。
もう今年も半分終わってしまいましたね。
 
さて6月の最終日曜日、サンフランシスコではPride Paradeが行われます。
これはサンフランシスコ最大級のイベントです。

アメリカ人お父さんのDさんと日本人飼い主のJapanさんは
「今年は行くのやめようかー」と思っていたそうですが、
オーランドの事件があったので行くことに決定! 
テロなんかに屈しませんよー。
 
天気も良くパレード日和の日曜日、
サンフランシスコのダウンタウンへ繰り出してきました!!
(DさんとJapanさんは男性同士のカップルです!)

今年の同じく6月には、オーランドでのLGBT(L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシュアル、
T:トランスジェンダー)の人たちを襲った襲撃惨殺事件がありました。
 
これはイスラム系米国人によるHateクライムで、
米国銃乱射事件史上最悪の49人の方たちの命を奪うこととなりました。
 
LGBTを憎悪の対象にした事件だったため事件後、沢山の人たちが
LGBTのプライド祭りが襲われるのではないか? と恐怖にかられていました。
PH1_coco_v119_1-20160627.jpg私Cocoとしても、すべてのイスラム教信者がこんなことをするとは思いません。
また、多くの人たちが「愛の力で暴力を変えていこう」なんて言っていましたが、
「そんなのきれい ごとだよなー」というのが、私Cocoの素直な感想。
 
Hateクライムも結局は、イスラム教のとんでもない教えのために犯人の心が歪み、
このような結果になった訳なのに、
政府のお偉いさんは誰一人イスラム教の問題点を指摘しない。

愛が暴力を変えていくということは多少あるのかもしれませんが、
イスラム教では『同性愛は禁止。同性愛は処罰の対象であり、沢山の国で死刑に相当する』と、
定める国もある。そんな教えを子供の頃から洗脳のように教えられていたら、
本当に愛が彼らの考えを 変えるとは思えないのです。
それに女性がレイプされても、その女性に罪を問うなんて時代錯誤も甚だしい!


宗教の自由と言いますけど、他者の基本的人権を不当に奪ったり
貶めたりすることがまかり通ってしまう宗教って、根本的に間違っていると思うのです。
 
確かにキリスト教も同性愛に対して厳しい見方をしていますが、
同性愛だからと言って死刑にするという国は、私Cocoが知る限り聞いたことがありませんし、
彼らの考え方も時代によって、かなり柔和に対応していると感じます。

そんな訳で私Cocoは、イスラムの同性愛を迫害する考えには断固反対だし、
イスラムの指導者も基本 的人権を無視する部分において、
もっと真剣に取り組んでいかなければいけないと思います。
 
そして影響力のあるトップレベルの世界の指導者も見ぬふりをせず、
これについてもっと積極的に彼らに問いただす勇気ある指導力を
発揮してもらいたいものだと感じています。
PH2_coco_v119_1-20160627.jpgJapanさんたちも「イスラム狂信者のテロなんかに負けてたまるかー!」という意味も込めて、
LGBTの祭典Pride Paradeへ行ってきたのです。
 
「皆怖がって来ないかなぁ?」と思っていたのですが、なんのその!! 
沢山の人たちが(たくさんのイケメンさんも)このお祭りに参加していました! 

Dさんの友人の1人も
「オーランドの事件があったから、敢えて参加したのよー」と言っていました。

襲撃事件の影響もあってか、今回のプライドの会場はいつもの数倍の警察官が警備にあたり、
メイン会場へ繋がる入口には、空港に設置してあるような金属探知機が備え付けられていまして
念には念を入れているような、少し物々しい感じの雰囲気ではありましたが、
そのおかげで逆にいったん中に入ればもう安心! という気持ちになれるのが良かったです。
もちろん犬の入場もOK!!


今回はDさんの友人が特設会場へのチケットを譲ってくれましたので、
そちらからこのプライドを観覧することができました。
なんでもこの特設観覧場へのチケットは 一枚45ドル。
2人分で90ドル(1万円近く)するのは少しぼったくり的な気がしましたけれど、
椅子があって、ひな壇になっていて、フェンスで囲まれているので、
ごみごみしていないのは大変良かったです。

さて、今回のパレードを見て思ったことは
「本当にたくさんの人たちからLGBTがサポートされているなー」ということでした。

以前はLGBT系の問題は、LGBT系の人たちが主になって声をあげて問題解決をしていました。
しかし最近では、 LGBT系ではまったくない人が真剣になってLGBTの問題について考え、
関わろうとしている姿をよく目にします。
LGBTが可視化したために親身になれるのでしょうか。
PH3_coco_v119_1-20160627.jpgそのLGBTではない人たちの力が加わると、
今までLGBTだけで問題を解決しようとしていた時に比べての影響力というか、
社会を変える力が数段大きくなることを感じてきました。
 
もちろんこれは米国でのほんの一部の都市でしかないのかもしれませんが、
確実に大きな力で希望ある未来へ動いているような息吹を感じられ、
パレードを見ていて少し感激してしまいました。

パレードを終えて郊外の田舎の街に戻って私Cocoと皆さんで散歩をしていたら、
高校のバスケットボールコートで18から20歳くらいの、
どう見ても思いっきりゲイでない男の子たちが、背中にレインボーの旗が
ばっちり入っているTシャツを着てバスケットボールを楽しんでいました。
「あぁー彼らもプライド参加してきてくれたのですね・・・」
 
ストレート男子たちが、普通にゲイプライドに参加するなんて素敵すぎますー! 
Coc感動です(涙) 日本ではまだありえないのでしょうねー。


さて、この私Coco日記も、以前はゲイということは隠さないものの、
あまり前面に出していませんでしたが、
それでも最近どうもいろいろな人に読んでもらえるようになったようで、
「あぁー物凄くたくさんの人が受け入れてくれてきているんだな」と感じ、
嬉しく思っているのです。

LGBTでもないのに、わからないことなのに理解しようとしたり、
理解できなくても存在していることを知ってくれようとしてくださって
本当にありがとうございます。
 
いろいろなことが複雑に絡み合った問題は、
当人たちだけの力ではどうにもならない場合が多いのですが、
こうして当人以外の人たちの理解や受け入れがあると、
LGBTの社会的なノーマライゼーション(正常化)が飛躍的に進むので
ゲイカップルを両親に持つ私Cocoとしても感謝感激です。
PH4_coco_v119_1-20160627.jpg感謝のお礼に素敵なお兄さんたちのサービスショットを載せておきます。
いや? これではお礼になっていない?? これまた失礼いたしましたぁー。
こんな私Coco日記ですが、これからもよろしくお願いいたしますね!


 

Writer Profile

Coco
Cocoココ

台湾生まれ台湾育ちのフォモサ犬系雑種。野良犬だったため正確な年齢は不詳:性別、女推定9歳。台北で殺処分直前に現地の動物保護団体にレスキューされる。その後紆余曲折を経て、2010年、サンフランシスコ在住の日本人男子Japanさんとアメリカ人男子Dさんのカップルの家の養子となる。食べることと散歩が大好きだが鶏肉アレルギーがある。

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