Vol.190台湾から来た白い犬の日記 歳の差カップルとの遭遇。
2017.11.06
こんにちは Cocoです。日本人飼い主のJapanさんが、
アメリカの首都ワシントンDCに出張してきまして、
興味深い話を聞きましたので抜粋してお話ししましょうー。
彼は一週間ほどワシントンDCに滞在しまして、
その間自由時間がほどんどなかったそうです。
が、最終日は仕事もお昼前に終了―!
自由の身となれたそうです(喜)
彼は簡単にランチ済ませまして、
National Gallery of Artへ行きました。
テクテク彼が目的地の方へ歩いていくと、
途中こんな道路標識がありました。

アメリカ広しといえども、こんなサインを見られるのは
ここだけでしょうねー。
それでもって、サインの通り歩いてみると・・・
連邦政府議事堂がありました。

彼は以前に行ったことがありまして、とっても広く
威厳がある空間だったといっていました。
国会議事堂を横目にペンシルベニア通りを横切って、
そのまままっすぐに歩いていきます。
そして到着したのがナショナルギャラリーという美術館。
これはプライベートのコレクターの寄付によって
出来上がった美術館で、運営は連邦政府の予算で
賄われているそうです。
こちらのサイトをチェックしてみると、
日本語でのプライベートツアーが無料で
開催されているとのことでした。
月に3回だけあるこのツアー。
Japanさんが行った日がちょうど開催日でした!

勉強したわけでもなければ自分で調べるほど
熱心でもありません。ですから、有名な作品を見れば、
「あぁーこれ知っているー!」と思って喜ぶ程度の人間です。でも、教えてくれる人がいるのならぜひ学びたいと
思っていたので、この1時間ほどのツアーに
参加することにしました。
集合場所に来てみると10人くらいの日本人の方が
集まっていました。
日本人のツアーをやってくださる案内係の方が到着して
皆さんで日本人らしい挨拶(笑)。
日本人の友人もおらず、アメリカ生活に長いJapanさんは
こういう場面に遭遇するのは久しぶりなので、
集団で日本的挨拶をするのがほんの少し、
恥ずかしかったそうです。はははー!
で、この日本語ツアー、結論から言ってしまうと、
「参加して本当に良かったぁ!!」と
思えるものだったそうです。
まず、案内係の方の説明が解り易く、傲慢で
高飛車な感じが全くなくて、
親しみがわく感じでだったそうです。

いって足早に歩いてしまう所からはじまりましたが、
案内係の方の説明により時代背景、流れ、技法、染料などが
次々と理解できるようになり、今までと違った絵画鑑賞の
知識が備わりまして、いい意味で
「知的刺激を与えられた感じだった」そう。
どうして古典的宗教画からルネッサンス、印象派などに
繋がるのかなどが解り、すこし偉くなった気分に
なれたみたいですよ。
そんなツアーですが、Japanさんが一番面白かったのは…
このツアーに参加していたあるカップル!
女性はたぶん20代前半、
お金をかけて綺麗にしております系のオーラがガンガンに
あふれていました(笑)。
実際綺麗な人だと思ったみたいです。
男性はたぶん50代前半。
ほとんど白髪の細身のナイスミドルという感じでした。
服装にはお金がかかってはいそうでしたが、
コーディネートがおじさん。
ズボンのウエストが妙に高い位置で、
股間のブツが一方に寄ってしまっているのは
思いっきりおじさんファッションでした(笑)。
さてJapanさん。この2人、最初は親子かと
思っていたのです。しかしー2人が手をからませている
ところを見て、男女の関係のあるカップルと判断しました。
禁断の香りのするカップルだったみたいですね。
それだけでも十分面白かったのですが、
これにツアーの案内係の方の説明が
タイムリーに突き刺さります。

という、このレオナルドダヴィンチの唯一の作品。
ダヴィンチは「作品を見て、その見た人に、その絵の
感情が伝わらないのは駄作だ」と、
いったという話を聞きました。
そして、このもの憂げな女性は当時16歳くらいの
裕福層出身。彼女はのちに倍以上も年上の男性に
嫁ぐことになってしまったという話を聞かされました。
当時は女性が政略的に自分の父親よりも上の男性に
嫁ぐことがありました。
「彼女のこの憂いのある表情は、その親子ほどの年の
離れた男性との結婚が決まってしまったから、
なのかもしれませんねー」との説明に、
皆さん一瞬気マズイ雰囲気が流れました(笑)
だって皆さんの目の前に、親子ほどの年の離れたカップルがいるんですもん・・・
そして次の絵の説明で、また突き刺さることが。
これはキリスト誕生の絵。
青い服を着たのがマリア、その隣がマリアの旦那さん。
キリストは神の子であるという神格化を図るために、
実は同年代の夫婦だった2人ですが、
キリストの誕生を奇跡化するために、
マリアよりもありえないほどの年上に旦那を描いたそうです。
この年の差のカップルからは子供はできないと、
民衆に思わせるためだとか!

よって民衆は、キリストは奇跡の子だと思えるように
なったそうです。
年の離れすぎている、不自然なカップル・・・
ツアーの皆さんの注意が、この2人に行ってしまったのは
言うまでもありません(笑)。
そんなこんなで面白い状況でしたが、ツアー自体は、
歳の差カップルがいなかったとしても
十分ためになり、大変面白くいいものだったそうです!!
これは時間が合えば、是非お勧めです。
ただ長い時間歩くので結構疲れますと
いっていましたが・・・

次は東館へ向かいますーが、続く・・・・・・。