Vol.213台湾から来た白い犬の日記 即席ベネズエラレストラン
2018.04.16
こんにちはCocoです。日本人飼い主のJapanさんとアメリカ人の父Dさんは
フルタイムで働いていますので、お互いが忙しくなると
家に帰る時間も遅くなってしまうことが多々あります。
そうなると問題になるのが私Cocoのこと。
人間と違って犬たちは、比較的長い時間
排尿を我慢することができるといいますが、
やはりそれでも「あまり長い時間待たせるのは可哀想だー」と
いうのがこの家の人間たちの考えのようです。
そんな訳で我が家では私Cocoのベビーシッターの
サブリナさんが来て世話をしてくれます。
彼女はベネズエラからの学生さんで
もうすぐ21歳になる超犬好きな可愛い娘さんです。
以前、ベネズエラからご両親が訪米した時は
一家ご対面も果たしている私たちです。
引っ越しをしてからまだ新しい家に来てもらっていなかったので、
改修工事が終わったということでまた
お世話をしてもらうこともありますので、
家に招待することにしましたー。
待ち合わせの時間を決めると彼女は
「何時でもOK―」というので、
「それじゃあ、一緒にランチでも食べましょうか?」と
尋ねると即OKと返事が返ってきました。
20歳の女子が40代のおっさん2人のランチの誘いに乗る
とは思っていなかったので、JapanさんもDさんも
純粋で素直な彼女の反応に笑ってしまったほどでした。
彼らがどのレストランに行こうかと考えていると
彼女からメッセージが届きました。
なんでも彼女がベネズエラレスランで働いていた時のシェフが
食べ放題のランチを開催しているので、
それに行かないか? とのことでしたので、こちらもOK。
JapanさんもDさんもてっきりレストランかと思って
待ち合わせの場所に行ってみると、普通の住宅地・・・。
彼女が彼らを招いたのはなーんとシェフの自宅でした!(笑)
なんでも、このシェフは月に数回自宅でレストランを
時々開催するそうなのですー。
不思議な気持ちで彼の家に行くと、
家には即席のレストランセッティングが施されてた
リビングルームに案内されました。
彼らが到着した時はこのリビングルームは満席状態で、
みなさん故郷の料理を懐かしく思っているであろう、
美味しそうに幸せそうに料理を食べる
ベネズエラ人で埋まっていました。
やはり自国を離れると、食べ物が
一番の癒しになるのでしょうね。
「そんな気持ちよくわかるなーっ」と
Japanさんは言っていました。
今でこそ多い日本レストランですが、ひと昔前は
「日本人たちもこんな感じで調理好きの人が時々
自宅を開放して即席レストランをやっていたことが
あったのかもしれないなー」なんて思ったと言っていましたよ。
さて、このシェフはベネズエラ人のコミュニティーでは有名らしく、
彼がFacebookに「今週末自宅レストランをやりますー」と
載せるとたくさんの人が予約してくるそうです。
この即席レストランで非ベネズエラ人は彼ら2人でして、
とっても浮いてしまいます。
でも、レストランの客の中で一番かわいく輝いている
サブリナさんの連れということで、
誇らしい気分にもなれたそうです(笑)
あまりベネズエラ料理には詳しくないので
次々に出てくる料理をサブリナさんに説明してもらい、
美味しい食べ方を教わってベネズエラ料理を楽しみましたー。
アンダーグランドのレストランとはいえ、
一応ドリンク付きの食べ放題で1人15ドルですから、
そんなに悪い値段ではありません。
サブリナさんも故郷の手料理を食べることができて
とっても嬉しそうです。
やはり自分が生まれ育った場所の料理に
勝るものは無いのでしょう。
ベネズエラは現在混迷を極めており、ご両親は安全のために
彼女をこの国に留まらせているようでもあります。
彼女の母親の中高校生時代の親友が
この町に住んでいることもあり、
彼女はこちらに来たようです。
面白いことに、その彼女の母親の親友というのが
DさんとJapanさんの銀行の担当者MMさんなのでしたー!
もちろんそんなことは関係なく、サブリナさんと知り合う前から
彼らはMMさんにお世話になっていました。
そして去年サブリナさんの20歳の誕生日パーティーに参加したのです。
その時、そのパーティー会場にMMさんがいて、
「どういうことなんだー!?」と話してみると、
MMさんはサブリナさんのお母さんの親友で、
米国では彼女の保護者的な立場にあると知り一同驚愕!
そのおかげもあって、今回の急転直下的なドタバタ新居の
購入時には、MMさんの銀行には物凄く便宜を図ってもらい、
超お金持ちのようなVIP待遇でいろいろな手続きを
行うことができたというエピソードもあるのです(笑)。
米国にはさまざまなコミュニティーがあって、
ひょんなことからまったく関係のないであろうと思われる
コミュニティーとつながることもあるのですね。
まさかDさんとJapanさんも行ったこともない国の
ベネズエラ人たちとこんなに親しくなってお世話になるとは、
誰が想像したことでしょう。
いずれにせよ、故郷を離れ異国の地で頑張って生きている人は、
何人であろうと素敵です!!
サブリナさん、これからもよろしくお願いいたしますー!