Vol.265台湾から来た白い犬の日記 冬季旅行 in ミヤンマー13
2019.05.01
こんにちはCocoです。本日もミヤンマーの古都バガンでの旅行記の続きです。
アメリカ人お父さんのDさんと日本人飼い主のJapanさんたちの泊まったホテルには、
バガン・ビューイング・タワーなるものがありました。
これは高さ約60mの展望台にレストラン施設などがある、バガンを一望できるものであります。
一般客は入場料を払うのだそうですが、彼らはこのホテルの宿泊客なので
無料招待券をもらったそうです。朝の気球が上がる時か夕方の夕日が映える時が
このタワーに上るいい時間なのだそうです。
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ということで気球が上がる朝6時45分に合わせて上ることにしました。
朝はどうせ早めに起きて朝ご飯を食べてツアーに参加するので、
この時間くらいに起きなくてはいけないのでちょうどいいのです。
歩いて5分くらいの距離にあるこのタワーは思ったより大掛かりな塔になっていましたー。
エレベーターで上の階まで行って、展望台へはそこから階段を昇っていきます。
まず最初に一番うまく撮れた写真を載せておきましょうー。
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この景色だけ見ていると、のどかな平原に浮かぶ熱気球と
うっすらと昇る朝日の構図が穏やかな雰囲気を醸し出しています。
先入観を持たせないためとはどういうことかといいますと、実際この塔は
のどかな風景とは程遠い状況になっていたからなのです!(笑)
それは‥‥‥この塔の展望台は観光客であふれていて、皆さん自撮りに夢中!
Best自撮りをするために、Bestスポットの争奪合戦になっていたのです(笑)
一番うるさかったのはこの東欧系の白人女性陣約20名でした。
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この塔はどう見ても部屋から近くもないし、寝起きで見られる景色ではないのに、
彼女たちはネグリジェに、アイマスク、おまけにコーヒーカップまで持参で
自撮りに夢中なのです。個人ショットにグループショット、
大騒ぎで何十枚もの写真を撮りまくっては
インスタかフェイスブックにアップしているようでした(一応顔はぼかしておきましたー笑)
圧巻だったのはこの女性! もうー自分の世界にどっぷりと浸って撮りまくり‥‥‥
肩を出すの彼女の売りらしく、一生懸命寝巻の肩をずり下げて、
ずり下げの度合いを何度も調整しては撮っていました。
彼女は一番良いスポットを確保して周りの人が近づくと、
「今写真撮っているから枠に入らないようにしてくれない?」と
他の人たちを寄せ付けないように威嚇もしていました(笑)
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それにしても、いつの間にかみなさん本当に自撮りというか
自分のポートレートを撮るのが好きになりましたねー。
彼女のみならず、もうあちらこちらで自撮りの嵐。
ここの塔だけではなくお寺でも自撮り、レストランでも自撮り。
自分の顔がそんなにも好きなんだーと思うと、
ぶたくさブサメン系のJapanさんとしてはうらやましい限りだったそうです。
「彼女たちの1パーセントの自己愛があったら人生もっと楽だろうなー」
なんて思ってしまったそうです。
しっかり自撮り姉さんたちを堪能した後は朝ごはんにやってきました。
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別に朝ごはんではなくても昼ごはんも晩御飯は関係がない。
ただ何を食べるかによってかが一番重要なのだとわかってきて、
その上、夜から朝にかけてある程度の時間に体に何も入れない絶食時間を作るのが
より体に良いと分かってきたそうですね。
それを考えても、毎日食べ放題の朝食が提供されるのは
あまり体によさそうではありません(涙)
朝ごはんを食べてホテルのロビーに行くとツアーガイドのLimさんが来ていました。
今日も一日よろしくお願いいたしますー。
そして、Bagan観光ツアー第2日目の最初の訪問地はNandamannya という寺院です。
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まったく舗装されていない土埃のあがる獣道のようなところを入っていくとこの寺院があります。
ツアーガイドなしにはなかなかたどり着けないかもしれませんね。
この辺りは毒蛇もいるようですから要注意です。
さて、この小さな寺院には昔の壁画が残されています。
その名もマーラーの誘惑。
これは迷走中の仏陀を若い女性が誘惑しようとしている仏教説法を
描いているものなのだそうです。
他にも仏陀の誕生シーンなどいろいろな壁画がありましたが、
内部は撮影禁止でした‥‥‥。
その次にやってきたのは3つの仏塔がつながったPayathonzu Group。
このように3つの寺院がつながったものはとっても珍しいそうなのです。
内部には見事な壁画が残されています。
バガンでは珍しくヒンズー教の神々も一緒に描かれています。
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南の党の内部は全く壁画がなく、仏像も彫刻がなされる前にすべて放棄されて残っているのです。
これは1200年代後半のモンゴルの元の侵攻があり、
住民がそれどころではなくすべて投げ出して逃げてしまったからなのだそうです。
歴史で習った事柄がこんな場所のこの寺院の南側に影響を及ぼしていたとは
習った頃は思ってもみませんでした(笑)
その次にやってきたのはLaymyeyhna Groupという寺院群です。
こちらは寺院、僧院、集会所、図書館の4つからなる仏教複合施設で、
1222年に創立されたもの。寺院以外は背教のようになってしまっていましたが、
寺院の内部には設立当時の見事な壁画が残されていました。
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これは第二次世界大戦のとき、戦禍を逃れてこの寺院の中に避難してきて暮らしていた住民が、
煮炊きするために火を燃やした煤がこびりついたものだということでした。
日本もこのバガンのほうには進行してきたといいますから、
そういった日本軍から逃げてきた人たちがここに住んでいたのだのでしょう。
お寺周りの休憩として、ミン・ナン・トゥ村へやってきました。
こちらは人口600人ほどの集落で今なお昔ながらの生活をしているとのことでした。
電気が通ったのが三年位前だったそうです。
もちろんガスなどは通っていませんから煮炊きはすべて火を起こしての調理となるそうです。
この村の案内はこの村に住む女性が流ちょうな英語で行ってくれました。
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おもな産業はビーナッツ、鳩豆、ゴマ、綿、たばこ、お米などを作っているそうです。
その他に豚やヤギの乳を売って現金収入にしたり、
巻きたばこ、綿織物などを売ったりもしているそうです。
高床式の家に大家族が一緒になって住んでいるのを見て、
昔は日本や台湾もこんな感じだったのかもなーと想像してしまいました。
しかしプライバシーがほとんどないこの生活‥‥‥
住民すべてが顔を知っている狭い社会‥‥‥
JapanさんとDさんは「ゲイとして住むにはあまり心地よさそうではないなー」
なんて考えてしまいまったそうです。
午前中最後に訪れたのはDhammayangyi Temple.12世紀、
ある王の次男が自分が王になりたいがために父親を兄を暗殺しました。
1167年に彼は第五代の王となったのだが罪の意識にさいなまれ、
罪滅ぼしのつもりで今までで最大の細工が細かく変わった形の寺院を建てたそうです。
彼はインドの王家からの妻をめとりましたがその妻も殺害してしまいました。
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こちらではそれがない。インド人の妻がこの王に「貴方はトイレに行ったあと
洗浄しないので汚い!」と罵られたのに怒り、その妻を殺害してしまったそうなのです。
結局この王はその妻のインドの王室の手下に暗殺されてしまったということです。
そのためこの寺院は未完成のままで残っているとのこと。
また、そういった血なまぐさいいきさつもあるため、
今でも地元人の間では幽霊が出ると恐れられているそうです。