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Vol.04本道佳子マネージャー日記

Vol.04本道佳子マネージャー日記 その輪を世界に広げたい

2015.01.15

Vol.4にして原点に戻るようですが。
本道さんがつくる料理は、ヴィーガンというスタイルです。
 
ヴィーガンについての細かい規定は様々あるようですが、
簡単に言うと、肉・魚・卵・乳製品を使わない料理のこと。
 
肉・魚を食べないベジタリアンから、さらに卵・乳製品を抜く、
というとわかりやすいでしょうか。
 
これを踏まえて、こんなことをよく聞かれます。
 
「本道さんは野菜しか食べないのですか?」
 
答えはNo
 
基本は野菜が多いですが、お肉もお魚も食べますし、
卵や乳製品が使われているお菓子などもいただきます。
 
あくまで、つくる料理がヴィーガンスタイルなだけで、
「皆さん、お肉もお魚もやめて野菜だけを食べましょう」という思想ではないのです。
 
では、なぜヴィーガンのスタイルにしているかというと。
 
本道さんの信念でもある『食で世界が平和になったら…』を、実現するため。
 
野菜だけなら、国も宗教も関係なくすべての人が同じ食卓を囲むことができる。
皆でニコニコしながら同じ料理を食べたら、その瞬間からお友達。
 
それこそが食卓からの世界平和。
 
そう考えているのです。
 
世界中に住む人が1人でも多く、野菜だけを使った美味しい料理をつくれるようになったら、
それぞれの家庭で、世界中の人とお友達になれる食卓を生み出すことができる。
 
だからこそ、本道さんは日本中・世界中を回り、そこで採れる野菜を使った料理を伝えているのです。
 
例え言葉が通じなくても、同じ物を口にしたら、美味しい・嬉しいという気持ちは共有できますものね。
 
これが、NPO法人・国境なき料理団の原点です。
 
国境なき料理団という名前から
「アフリカなどの途上国に行って活動する団体かと思いました」と言われることも多いのですが。
 
実際は、1つの家庭のささやかな幸せが少しずつ輪となって広がっていって欲しい。
そんな思いから始まっているのです。
 
 
慌ただしく過ぎていく毎日の中でも、家の食卓に小さな光を灯す時間は大切にしたい。
 
本道さん、そして、国境なき料理団の想いをここに記しながら、改めて思ったのでした。


PH_amano_v04_1-20150115UP.jpg
シンガポールで本道さんが見つけた野菜たち。日本ではお目にかからない物もたくさんありました。



PH_amano_v04_2-20150115UP.jpgのサムネイル画像本道さんがハワイでつくったお料理。柿みたいですが、果物ではなくお野菜なんですよ。

Writer Profile

天野麻里江
天野麻里江Marie Amano

本道佳子さんマネージャー
大学卒業後、システムエンジニアとしてIT企業に入社。法務部で契約書作成にも携わる。2011年3月、本道さんと出会って価値観が大きく変わる。2013年夏に退社。本道さんマネージャーと国境なき料理団事務局を担当し、皆様に本道さんの魅力を届けるべく活動中。
小さい頃から食べることが大好きで「おいしい食べ物は人を笑顔にする」と信じている。

本道佳子(ほんどう・よしこ)
NPO法人・国境なき料理団 代表理事。高校卒業後、単身で渡ったアメリカで世界中の料理に触れる。帰国後は野菜料理のシェフとなり、『食で世界が平和になったら』の想いを胸に、病院とのコラボ「最後の晩餐」など様々な活動を続ける。その人柄と大胆でカラフルな野菜料理は評判となり、2014年「湯島食堂」閉店後も、世界の各地で愛あるご飯をお届け中。

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