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Vol.06本道佳子マネージャー日記

Vol.06本道佳子マネージャー日記 本道さんのメモ帳

2015.01.29

このハタラクWEBマガジンで、本道佳子マネージャー日記を書かせ始めていただいてから、もう1カ月が経ちました。
 
『マネージャー』 という言葉を使っていると
 
「マネージャーということは、スケジュール管理をしているんでしょ? 本道さんって世界中に行くから、把握するのが大変そうだね。」
 
そんな言葉をよくいただきます。
 
ですが、私。スケジュール管理というのはあまりしていません。
 
「今ここに来ていまーす」とか、「実は昨日、〇〇に行っていたんですよ」という連絡をもらって初めて、本道さんが何をしていたのかを、知ることもしばしばあります。
 
じゃあ私がマネージャーとして、何をしているのかというと。
 
自分自身で思っている大きな役割のひとつが、「本道さんのメモ帳」であるということ。
 
本道さんの頭はアイディアの宝庫で、タイミングや場所に関係なく、ある瞬間、どどどーっと湧いてくることがあるのです。
 
それはもう神がかっているというか、「見えない何かと繋がっているに違いない」 と思ってしまうほど。
 
降りてくるというのか、湧きあがってくるというのか、どんな表現が適切かはわかりませんが、それはもうすごいのです。
 
ただ、本道さんは、それを覚えていられない。
 
それはそうですよね、練りに練って考えているわけではなく、勝手にどんどん生まれてくるのですから。
 
例えるなら、子どもの頃に遊んだシャボン玉のように、ふーっと一息吹いた瞬間にたくさん現れて、そのまますぐに弾けて消えてしまう。そんなイメージです。
 
そこで登場するのが「メモ帳」。
 
本道さんは世界中のどこにいようと、思いついたときに、そして、忘れないうちに、私にメッセージを送り、そこに書き記すのです。
 
そうすれば、忘れても平気。どこに書いたかがわからなくなることもない。
 
私はそれをうっすら覚えておいて、後日「今かな」と思うタイミングで本道さんに伝える。
 
すると本道さんは、「あー、そうだそうだ」と思い出したり、「へー、私ってそんなこと言っていたんですね。すごーい!」と驚いたり。
 
自分が出したアイディアに自分で驚いてしまう本道さんに、今度は私が驚いたりもするのですが。こんな感じで、「歩くメモ帳」の役割をしているわけです。
 
 
そのメモ帳にもだいぶ情報がたまってきました。
 
それは、ワクワクするような企画だったり、未来へ向けた素晴らしい展望だったり、誰かの大切な一歩になりそうな希望のカケラだったり。
 
色々とあるのですが、そうしたアイディアとともに、私が素晴らしいと思うのが、本道さんの考え方や生き方そのもの。
 
これを1人でも多くの人に伝えられたらいいなぁと思っていたところに、このハタラクのお話をいただいたので、今、こうしてメモ帳の中身を少しずつ少しずつお話させていただいているのです。
 
たとえ1人でも、このメモ帳が誰かの心に小さな光を灯すことができるのなら、そんなに嬉しいことはないのです。
 

PH_amano_v06_1-20150129UP.jpg 写真は、ある日の湯島食堂ディナーのテーブルセッティング。美しく灯された光が印象的でした。

Writer Profile

天野麻里江
天野麻里江Marie Amano

本道佳子さんマネージャー
大学卒業後、システムエンジニアとしてIT企業に入社。法務部で契約書作成にも携わる。2011年3月、本道さんと出会って価値観が大きく変わる。2013年夏に退社。本道さんマネージャーと国境なき料理団事務局を担当し、皆様に本道さんの魅力を届けるべく活動中。
小さい頃から食べることが大好きで「おいしい食べ物は人を笑顔にする」と信じている。

本道佳子(ほんどう・よしこ)
NPO法人・国境なき料理団 代表理事。高校卒業後、単身で渡ったアメリカで世界中の料理に触れる。帰国後は野菜料理のシェフとなり、『食で世界が平和になったら』の想いを胸に、病院とのコラボ「最後の晩餐」など様々な活動を続ける。その人柄と大胆でカラフルな野菜料理は評判となり、2014年「湯島食堂」閉店後も、世界の各地で愛あるご飯をお届け中。

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