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Vol.385ハタラクさんの毎日

Vol.385ハタラクさんの毎日 規模は違っても。

2016.01.10

以前にもここで書いたかもしれませんが、企業のコンサルタントをしている友人がいます。その友人がいろいろな企業を知るにつけ、「同じだなー」と思うことがあると言っていました。
 
「会社の大小はあるにせよ、本来は会社の外へ使う力を、社内に向けて使う人が多い」と。
 
力を社内に向けて使う? その心は・・・・・・
何らかのプロジェクトや、企画を通すために社内の各方面に根回しをしたり、賛同してくれる人を得るために動き回ったりということで多大な力を使うということだそう。
 
たしかにわたしもこの根回しというものが苦手で、それを器用にやっている人を見ては、「すごいなー」と思っていました。
それでも苦手なんて言っていられない場合は、何ともいえない力を振り絞って、根回しというものをやっていましたが、その疲れたるや相当なもので。
それで結局、そこでヘトヘトになってしまい、せっかく社内で企画を通しても外へのアプローチをする力がもう残っていなくて実現せずに終わってしまう、なんてこともありました。
 
こんな話を、海外生活をしているある人にしたところ、「それって日本の国自体の外交にもいえますよね。海外から日本の外交を見ていると、日本国内の各方面におうかがいをたてたり、ネゴシエーションしたり、顔色を見たりして、結局海外と交渉するときには疲れてしまってなのか、何をしたいのか分かりにくい形での発信になっているように思います。それがよく『日本は外交ベタだ』と言われる理由なのかなって」と。
 
さらにわたしの友人とも話をしたら、「自分の仕事でも、そんなことがあるかもしれない。クライアントに気をつかいすぎるあまり、仕事をお願いする先にはどっちつかずの対応になってしまって、自分が板挟みで苦しくなっているような」と。
 
 
結局、日本という国のレベルでも、会社というレベルでも、個人のレベルでも、規模こそ違えども起こっていることは同じなんですよね。
力を注きたい先に注げず、注ぐ必要がない先に注ぎ過ぎてしまうということ。
 
これはひとりの行動ではなんともできないかもしれませんが、「しょうがない、そういうものだ」で終わってしまうのか、「これって変だな。なんとかしよう」と何らかの行動に移すのかで、大きく違ってくるんですよね。
 
今年は、いや、今年も、後者の気持ちで参りたいものです。
 
 
 
力を注ぐ先がわかっているのにできないことを当たり前と思ってしまうと、そこで止まってしまいますな。その積み重ねが混沌とした今になっているように感じるのだす。


Relax & Enjoy♡

Writer Profile

河田実紀
河田実紀Kawada Miki

株式会社ハタラク社代表/編集者
大学卒業後、出版社に入社。主に雑誌の編集に携わる。2011年、女性雑誌の編集長に就任。2013年5月独立。大好きな編集の仕事を軸に、今の時代だからこそできる出版の力を見出そうと、「一度きりの自分の人生、楽しんで生きる!」と決め、一歩を踏み出す。2014年12月22日に(株)ハタラク社設立と同時に、WEBマガジン『ハタラク』を開設。

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