Vol.498ハタラクさんの毎日 教えてくれた役割。
2016.05.01
熊本の大地震から半月が経ちました。まだまだ復旧の目途もたたないなか、被災者の皆さんはどれほどの思いで
過ごされているのだろうと思うと、胸が痛くなります。
お笑い芸人の明石家さんまさん、サッカー選手の三浦知良さんも言っていました。
「こうした震災が起こると、自分の無力さを感じる」。
さんまさん曰く「笑いで人を元気にしたいと思うが、被災地でまず必要なのは、
笑いではないのでは。そう思うと自分の無力さを感じる」。
三浦選手曰く「49歳になってもサッカーをプレーしている僕の姿を見ていただいて、
皆さんに力を与えることができたら。でも被災された方たちに
本当にそれが力になるのかと考えてしまいます」。
厚かましい話ですが、わたしも2011年の東日本大震災の時はそうでした。
ファッション雑誌の編集をしていて「このようなものをつくる意味がどこにあるのだろう」と、
初めて感じた無力感というか虚しさがあふれ出ていました。
だからこそ自分の生き方を見つめなおすこともできたのですが。
しかし震災後の数か月は、自分の非力さに辟易としていました。
そんな時に宮城で被災された読者の方からはがきをいただいたのです。
「避難所で寄付された雑誌を読みました。きれいなもの、夢のあるものを見ることは
生きる力になるということに気づきました。これからも素敵な雑誌をつくってください」
感激の涙。被災されている方に逆に
「あなたの役割はあるんですよ。大丈夫よ」と励ましていただいて。
だから今でも、自分の無力さに打ちのめされそうになると、
先の読者の方のはがきを思い出すようにしています。
誰でもあるんですよね、役割。
気づいていないのは自分だけかもしれませんね。
読者の方からのはがきで自分が必要とされていることを
知った喜びは語りつくせないだす。だからわたしも声に出して伝えていこう。
Relax & Enjoy♡