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Vol.969ハタラクさんの毎日

Vol.969ハタラクさんの毎日 わたしのことではないのに。

2017.08.15

社会人になって、いろいろな人と接するようになって、ものすごく相手の空気や周囲の空気を読むクセがつきました。
 
仕事柄もあると思うのですが、先輩から「相手が望んでいることを察して、先へ先へ気を回すことが大切」と指導され、なかなかそれができなかったわたしは「気づかなさすぎ。もっと相手のことを考えて」と、その都度注意をされていました。
 
最初はそれが億劫で苦しかったのですが、慣れとはよくしたもので、数か月もすると、なんとなく相手の気持ちを察し、空気も読めるような感じになっていました。
 
そういうことが仕事だけでなく、プライベートでも発揮されるようになっていきました。
結果、必要以上に空気や相手の気持ちを読んでしまって、疲れること、疲れること。
 
最近ようやく空気の読みすぎは手放せてきたように思っていたのですが、そうは問屋が卸してくれませんでした。
 
最近、とても親しい人たちと会ったときのことです。
どうも様子がいつもと違う。
なにかがすっきりしていなくて、なにかが重くて。
でもみな、顔は笑顔。
ただ会話の端々に毒づいた言葉が出てきて、その度にどーんと重苦しいものを感じて。
そしてよくよく聞いていると、声のトーンもいつもより低く、話すスピードもスロー。
 
別に彼らが「こういうことがあって、とても苦しい」とか言ったわけではないんです。
ただわたしが感じてしまっただけのことで。
しかしその感じてしまったことが、まったくわたしには関係のないことなのに、ズドンとのしかかってきて、わたしの心の意外と真ん中に居座ってしまって。
 
そんな日はどれだけ寝ても眠くて、起きても体がだるくて、やる気も起きなくて、気力も湧かなくて、ようやくその日にすることをこなすだけになって。
 
わたしのことではないのに、わたしのことのように抱えてしまうこのクセ。
親しい人たちだからこそ、その人たちへの思いを強く持っているからこそなのでしょうが・・・
どうしたものか、いかがなものか。
もう手放したい。
切に願うのでした。
 
 
 
自分のことは自分のこと。
人のことは人のこと。
相手を思うことは、自分が相手になることではないだすな。


Relax & Enjoy♡

Writer Profile

河田実紀
河田実紀Kawada Miki

株式会社ハタラク社代表/編集者
大学卒業後、出版社に入社。主に雑誌の編集に携わる。2011年、女性雑誌の編集長に就任。2013年5月独立。大好きな編集の仕事を軸に、今の時代だからこそできる出版の力を見出そうと、「一度きりの自分の人生、楽しんで生きる!」と決め、一歩を踏み出す。2014年12月22日に(株)ハタラク社設立と同時に、WEBマガジン『ハタラク』を開設。

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