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恋に効く、仏教 Vol.42

恋に効く、仏教 Vol.42 第四十二話
自分につく嘘。

2018.09.20

更新が滞ってしまってすいません。
4月から住職になり、思った以上にやる事が増えて、
へこたれているところに
猛暑のお盆
という、なかなか落ち着かない日々を送っております。

お坊さんは、時間を作り、静かに坐って過ごさねばならないと思いつつ、
日々に追われてしまって反省の毎日です。
心を自分でチェックする時間をあえて取ろうと奮闘中です。


さて、お寺で婚活の吉縁会を始めて9年近くが経とうとしています。
多くの成婚のご報告もいただいて、
嬉しい事も多いのですが、運営はなかなか大変で、苦心しています。

でも、一番苦心するのは
参加する人たちの心の向き方を
どの様にして良い方向へ向けるか

という事です。

僕は
男女のご縁の前に
良い生き方との縁結びをしてほしい
と願っています。
結果、それが男女の良縁につながると信じています。


最近、参加者と話したりして
特に多いのは

自分を卑下したり
自分の本音をごまかしたり

要するに
自分に嘘をついている人たちです。

自分のしたい事や
本当に望むことを、押し殺し

自分を誤魔化して過ごしている方が増えている気がします。

人と衝突しない様に
今の現状を維持できる様に

様々な思いはあるとは思いますが

やはり
自分につく嘘も良くないと思うのです。

欲望のまま暮らしていい
という事とは大きく違いますが、

自分に嘘をついてはいけないのです。


自分を押し殺し、
自分を誤魔化して
生きていくと、

いつの間にか自分に嘘をつくのが平気になっていきます。

これは、
ある意味で言えば

嘘をつく心が育ってしまった。

という事です。

自分にしか嘘をついていないのだから
他人に迷惑をかけてないのだから
問題ないだろ。
と思うかもしれませんが、

自分を卑下し、
過度に謙遜し
押し殺し、
誤魔化し生きていると
嘘をつく心が育ち

いつしか
他人にも平気で嘘をつけるようになっていくのです。

社会の中で生きていく以上
思い通りにはいかない。
と思われるかもしれませんが

自分に嘘をつかず
自分を誤魔化さず
生きていく

まさに
「素直に生きていく事」は
嘘の心を育てながら生きていく事より
よほど周りの人たちから見れば
受け入れやすく
素晴らしい生き方だと映ると思います。


相手に良く思われたい
周りに嫌われたくない
みんなにとりあえず同調しとく

そんな風に生きていないでしょうか?

衝突を恐れ、問題を恐れ
自分を押し殺し、自分に嘘をつき
おびえながら生きていく

そんな生き方のどこに魅力があるのでしょうか?

そんな生き方をしていると
何が嘘で、何が本当で
何が良い生き方か
それすらも分からなくなってきてしまいます。

私達は坐禅をして
自分の心のありようをチェックします。

日々の忙しさに追われ
それを言い訳にして
自分の心と向き合わず過ごしていく。

それでは魅力的な自分が隠れてしまいます。

あえて心と向き合う時間を持たなければいけないのです。

みんな魅力的で素晴らしい生き方が出来るのです。
どの立場でも
どの状況でも
そんな生き方は出来るのです。


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自分自身が
魅力的な生き方をしていないからです。


素直に、前向きに生きていけば
元々、皆に備わっている魅力が表に出てくる
のです。
嘘でおおわれて見えなくなっている魅力が表に出てくるのです。

ただ、今出来ていないのは
正直に生きていくのが怖いだけなのです。
自分に正直になるのが怖いだけなのです。

急には変えられません。
身体と一緒で硬くなると急に柔らかくはなりません。
ゆっくりでいいのです。

坐禅じゃなくてもいい
ただ、静かに心に向かう時間を持つだけでもいい。

自分の心のありようをチェックし
素直に生きてみよう。
自分に嘘をつくのを止めてみよう。
と思う事から始めればいいのです。

素晴らしい魅力的で
素直な生き方をするために

自分に嘘をつくのを止めるところから
はじめませんか?


嫌われない様に
問題を起こさない様に
と生きていたって
嫌われないだけなのです。

素直に正直に生きていく方が
結果的に
周りから好かれる魅力的な自分になっていくのです。

Writer Profile

木宮 行志
木宮 行志Koushi Kimiya

お寺婚活「吉縁会」事務局長 / 龍雲寺住職

浜松市の龍雲寺に入寺後、小学生100名のサマースクールや、世界の子どもにワクチンを送る万灯会など、社会貢献活動を行う。

2010年より、静岡県西部で費用をかけず、安心した出会いの場を提供しようとお寺での婚活「吉縁会」を地元の若手僧侶とはじめる。2015年からは東京、2016年からは名古屋・岐阜・大分・仙台でも開催。現在、会員は10,500名。成婚は260名以上と大きな成果を上げる。僧侶という立場で、独身世代と向き合い、多くの縁結びをお手伝いする。2018年春、 龍雲寺 第22世住職となる。

永代供養・樹木葬・坐禅会紹介『龍雲寺』
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