Vol.04暇と毒 「暇」を買う
2015.05.19
こんにちは。植松晃士です。この間、ひさしぶりに「ヒマ」という時間を体感しました。実は「断食」に行ったんです。とある場所に2泊3日で。お仕事じゃないの。お仕事関係のお友だちと2人で、完全プライベートよ。
断食道場へ行ったことがある人もいるかもしれませんが、基本的に固形物を食べないので、お友だちと行っても会話するのは朝の8時、お昼の12時、夕飯の17時。
しかも、その際はニンジンやリンゴを使ったジュースのみ! 最後の最後は具のないお味噌汁と梅干があるくらい。ハードでしょ? 飲み物だけだから、せいぜい15分くらいよ。で、会話も「意外とおいしいね」とか「梅干すっぱいよね」って感じ(笑)。
あとは、自分のお部屋にもどって、ひたすら空腹をまぎらわせるの。僕は、退屈しないようにマンガだのDVDだのを持って行ったけど、ほかの人はヨガをやったり、森の散策に出たりしていろいろなアクティビティーを楽しんでいたようです。
そういえば、参加しているのって、おひとり様の女子だらけ。ひょっとして心に闇を持っているのかしら。「デトックス」なんてキレイな言葉で言われるけど、結局は「毒出し」ってこと。身も心も毒でいっぱいで、それを出して帰るのよねー。なんてことも考えつつ、ひとりで暇を持て余していると余計なことを考えてしまって精神的によくないから、せっせとマンガとかに没頭していたわー。
出所する朝(そういう気分なのよー)、回復食という名の玄米ごはんのおかゆとお味噌汁が出たんだけど、ものすごーく美味しく感じました! これは感動よ。ふだん、キャビアだのフォアグラだの飽食の時代を生きている僕としては、新鮮な驚きでした。
それに、何もしない時間があるってすごいことよね。僕は個人的に、お風呂と睡眠で十分に暇を感じられるから、「それ以上に暇な時間って必要!?」って思うんだけど・・・・・・。ひょっとしたら、忙しい現代人にとって「暇」というのはお金を出してわざわざ買うものなのかもしれません。
環境も変わって、静かで、身も心も軽くなって東京に戻ってきてすでに1週間以上。新たな別の毒の芽が顔を出しそうな毎日よ(笑)。また、新たな毒エピソードを披露するから、次回までお楽しみに!!