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Vol.19暇と毒

Vol.19暇と毒 妖怪・前髪づくり。

2015.12.29

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
前回は、日本の妖怪が跋扈しているトレンド話をさせていただきましたが、今回もちょっと妖怪がらみかもー(笑)。
タイトルは『前髪づくり』です。
 
10年くらい前に横ながしの前髪が流行ったよねー。
「それって、モンマルトルの丘にいる画家?」って思っちゃうような、ベレー帽をかぶったみたいな。で、トレンドに敏感な人は8年ほど前に前髪をパッツン! してたの。
で、で、すっかり前髪をつくるのがブームになりました。でもね、前髪はつくらないほうがいい。というのが、僕の持論なの。だってー、アメリカの人気スターに前髪はないもん。
 
特に、日本人の直毛黒髪だとね・・・・・・。イメージは「こけし」! てか、「ざしきわらし」とか岸田劉生先生の「麗子像」みたい。ほらね、ちょっと妖怪が入っちゃうでしょ(苦笑)。そして、どれも「子ども」だよね。大人っぽい印象にはならないってことじゃないかしら。
 
最近の若い女性がやっている、前髪の左右どちらかに三角の小窓が開いたようなヘアスタイルはご用心。とある有名美容雑誌のヘアメイクさんに聞いたんだけど、あの前髪は顔の個性がダブるんですって。同じような顔に見えるってことよね。
 
しかもサイドの髪の毛はみんな同じようにゆるふわ。AKBさんや乃木坂さんやその他たくさんの数を揃えたアイドルの方々で、同じようなヘアスタイルにしていると顔の区別がつかないでしょ?(年齢が上の方にとっては特に・・・・・・)。それは、前髪の小窓が一因らしいのよー。
 
おでこがもう少し見えていると、また印象が変わるらしいんだけど。
そもそも爆発的人気が出る子って、その他大勢と似たような髪形にしてないもんね。せっかく新しいメイクをしても、ファッションをしても、髪形が同じだと印象に残らない。つまり損するだけー。
 
しかも、オーバー30は前髪があるってだけで逆に老けて見えるの。若い子の真似して前髪つくっても無駄よー。おでこのシワは隠れるかもだけど、目まわりのエイジングサインが強調されちゃう。ツヤツヤのさらさら髪ならいいけど、ちょっと白髪が混じってたり、カラーリングがうまくいってなかったり、パサついていたりとなると、さらに妖怪感が出ちゃうから! 
 
もちろん、有名なアメリカ版VOGUE編集長のアナ・ウィンター様(ご存知、映画『プラダを着た悪魔』のモデルになった女性)は別格。あの方は前髪パッツン派だけど、それは計算した個性。彼女なりの妖術を操って世の中のモードを牽引しているって意味では、やっぱり妖怪かもしれないけど(笑)。ま、黒髪じゃないから妖気は薄れてる気がする。となると、魔女? いや、やっぱり悪魔なのかしらん。
 
と、いろいろお話しましたが、やっぱりエレガントでコンサバな女性像となると前髪ぱっつんよりは前髪なし、あるいは斜め前髪が王道ってところ。くれぐれも、流行っているからって飛びつかないで、よーく自分のお顔とご相談してみてね!
 
では、また来年お会いしましょう!!
良いお年をー!!!

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Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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