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Vol.29暇と毒

Vol.29暇と毒 後編 
ゆとり世代へのエール。

2016.05.31

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
今回は「ゆとり世代へのエール」の後編です。
 
現状のゆとり世代の人ではなく、
イタイ感じになっているアラフィフのゆとりモードの哀しみを
お伝えできれば、と思ってます。
 
さて、具体的なエピソードをお話する、といって前回は締めくくりました。
要は、昭和ワードで言うところの「単細胞」なところがイタイんですよねぇ。
 
例えば。美容業界では最近、お食事会に行くと、ギフト交換が行われるならわしがあるんです。
お食事の締めに「今日はコレをお持ちしました」といって、
お互いにプレゼントというかお手土産をお渡しするという感じ。

そういう時って、やっぱり気を遣っていろいろと選ぶじゃないですか。
協調性がないと言われるゆとり世代でも、
社会に出てルールを倣ったら一応はやるでしょ。

ところが、ゆとりモードのアラフィフとなると、単細胞ぶりが発揮されるんです。
 
僕は有名店のフルーツが大好き。それを知ったアラフィフゆとりモードの方が、
とある老舗店のシロップたっぷりのフルーツポンチを持ってきてくださったんです。
もちろん、それについてはありがたいことだと思ってます。
だって、ちゃんとフルーツが好き、というリサーチをしていただいたんですから。
 
でもね、フルーツが好き=老舗店のフルーツポンチでいい、というワケでもないかな、と。
シロップたっぷりって、僕もそれほど若くないし……。
しかもたくさんいただいても食べきれないし。
さらにビックリしたのが、賞味期限。確かに老舗店のフルーツということで
期限が短いのはなんとなくわかりますけど、それが明日って! 
どうやったら、このフルーツを食べきれるの??? 
もちろん、他の方と分けていただきますけど、
それでも明日が賞味期限だと厳しいでしょ?
 
足が速いモノを人に贈るのは「どうなの?」と思うわけです。
どんなにお付き合いが長いという相手でもね。

それに、会食の時に「このあとも別の会が控えている」って言っているのに
瓶モノを渡すとかね。重くて大きいギフトほど、
もらって「わー、大変!」と思う物ってないじゃない? 
見栄えがいいモノを選んだつもりかもしれないけれど、
要はTPO、コミュニケーション能力なんです。

気を遣って考えれば「この人は何を望んでいるか」がわかると思うんですよねぇ。
 
新しい生活が始まって、まわりからもしかすると
「ゆとり世代は……」と嘆かれることが多いかもしれないけれど、
こんな大人になっても嘆かれることは意外にもあるわけだから(主に僕にですけど)、
「ゆとり世代」であることを恥ずかしく思ったり悲観しなくっていい。

ようやく社会の仲間入りしたんだから強く羽ばたいて、
いわゆるひとくくりにされないようにがんばればいいのよ! 
 
そのためのコツは「相手が何をどう求めているか」を察知すること。
そこさえブレなければ上手にコミュニケーションもとれるだろうし、
社会でそれなりの立場になれると思います。
 
では、また次回お会いしましょう!
 

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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