Vol.34暇と毒 真夏の怪談参部作。
2016.08.09
みなさん、こんにちは。植松晃士です。毎日うだるような暑さですね。しかも、すでに半年過ぎてしまった！
という事実にガクゼンとする最近です（って、毎年そうなんですけどね･･･）。
さて。今回は『暇と毒』始まって最初の怪談です。
というか、僕個人的には暑さが吹き飛んでしまったという
納涼話をお届けしたいと思っております。
まずは壱の談。
時は未の刻。ところは霞ヶ関界隈。
最近はクールビズが定着している感がありますね。最初の頃はなんだかなぁ？
というおじさん方もいらっしゃいましたが、このところオシャレな方々も増えてまいりました。
ノーネクタイ、ノージャケットでシャツを小粋に着こなすという様が
こなれてきたんじゃないかしら、なんて。
そんなことを思っていたら、出たんです！ 霞ヶ関界隈は銀座にも近く、びしっとしたサラリーマンが多い場所。
僕は銀座に向かう途中の車の中だったんですけどね。
遠くから見えたシルエットは、年のころなら30代。いい感じに日焼けした肌には、
目にも爽やかなピンクカラーのワイシャツでした。だんだん近づいた頃、僕の目が金縛りに！
何に？ って、ピンクカラーのシャツの下にはまっ黒のTシャツを着込んでたんです!!
その黒がピンクカラーに透けて、せっかくの仕上がりが台無し。
「どうしちゃったの？」と思わず捕まえて声かけたい衝動にかられました。
ありえないでしょ？ 黒はありえない。
ちなみに、ここでファッション豆知識。
ヨーロッパの方々はワイシャツの下は素肌が基本。
アメリカの方々はワイシャツの下にTシャツを着ることが多いです。
が、それでも、白のＴシャツが無難か、と。ましてやピンクカラーでしょ。どうおまけしても白。黒ではない。
この憤りが分かっていただけるでしょうか･･････怖いわー。
続いて弐の談。
時は同じく未の刻。ところは千駄ヶ谷の蕎麦屋。
とっても人気のある蕎麦屋さんで、お昼の時間帯は込み合っていることも多いんですね。
そこへ、ふらりと男女のカップルが入ってきました。
隣に座ったのでなにげなく観察していたら(僕のアンテナが何かをキャッチしようとしているのねぇ)、
彼女はひやしたぬきそばをオーダーしたの。お料理が運ばれてきました。ここまではいいの。
すると僕の目に飛び込んできたのは、彼女がその器を手に持って食べだしたってこと！
けっこう重そうな平たい系の器よ。
そもそも、器を手に持って食べるのは日本独特のマナー。
それも、お茶碗やお椀、小皿、小丼までは手で持ってもいいけれど、想像してみてー！
大きめの器を手に持って食べるのは恐ろしいでしょ。
もちろん、彼女的にはおつゆがお洋服に飛ぶのがイヤで、口を器の近くまで持っていきたかったのでしょう。
でもね、その姿は見ていて美しくないし、マナー違反だし、男性もギョッとすると思う。
ちなみに、ここで食の豆知識。
よくテレビなどでグルメリポーターさんが食事する際に、お料理を口に運ぶときに手を添えてるでしょ。
あれもマナー違反です。しかも大NG。手皿あるいはお手盆といいますが、
お上品に見える仕草だと思って真似すると、反対に品をなくします。
口に運ぶ場合は小皿を添えて。あるいはお懐紙のようなものを添えます。
だって、万が一手に落ちたら汚いじゃなーい。
手に落ちたものをまた口に入れる？ それまたありえないでしょ。
続いて参の談。
時は辰の刻。ところは青山界隈。
朝の出勤あるいは通学途中の20代の女性でした。スマホ片手になにやらやっているなー。
音楽でも聴いているのか、あるいは友達とおしゃべりでもしながら歩いているのかしら？
なんて思っていたら！ なんと自撮りモードにして、眉を描いてました･･････。
ここまでくると「才能」としか言いようがないよねー。
もう少し早く起きて眉描いたら？ あるいは、どこか化粧室に飛び込んではいかがかしら。
みなさんも「あ！」と背筋が凍ったのではないかしら？（苦笑）。
常識だと思い込んでいることとか、まぁいっかと思ってやっていることが、
他人の目から見たら恐ろしい情景になっていることは多々あります。
ちなみに、僕についての豆知識。大和書房から
『美・美・美の教典―即効 エレガントなセレブになりなさい!』という
マナー本を出しております。よろしければ、暇な時間に読んでみて。
では、またお会いしましょう！
- ご参考までに、刻についての豆知識。
子 午後１１時?午前 １時
丑 午前 １時?午前 ３時
寅 午前 ３時?午前 ５時
卯 午前 ５時?午前 ７時
辰 午前 ７時?午前 ９時
巳 午前 ９時?午前１１時
午 午前１１時?午後 １時
未 午後 １時?午後 ３時
申 午後 ３時?午後 ５時
酉 午後 ５時?午後 ７時
戌 午後 ７時?午後 ９時
亥 午後 ９時?午後１１時
