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Vol.102暇と毒

Vol.102暇と毒 AI化のその先に。

2019.06.27

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
5月は真夏日が続いて、まるで熱帯になった日本でしたねー。
そして、なぜか車の事故も多く目にしたような……。

最近は、以前にも増してニュース番組に興味を持つようになったんですね。
若い頃はニュースなんて見なかったんだけれど、やっぱりある年齢になると
世の中の動きが気になってきて、経済や政治、スポーツなど
幅広くチェックしているこの頃です。

毎日のように何かしら事件、事故が起こっている日本ですが、
最初にもお話したように、車の事故の報道が多い。
今までもあったのかもしれないけれど、高齢化の日本の状況を考えてみれば、
放っておくとますます増えてしまう気がしますよね。
運転免許の取り方も、高齢者の運転能力の確認の仕方も変わってくるだろうし、
やがては車そのものも変化していくのかも。

そうして考えると、人工知能、AI化も必要になってくるんでしょうね。
少しずつAI化の波はきてるでしょ? 人間に代わってお仕事を習得してこなす、
というのは脅威! とあるニュースを見たら、
AIがジャーナリストのように気の利いたタイトルをつけられるように学習した、とか。
どんな職種においても、もう人間が要らないってこと!?(苦笑) 
つまり、これからの若い世代はAIに負けないスキルを身につけないといけないですよね。

近い将来、日本では、女性の人口の2人に1人が50歳以上になるといわれています。
なかなか新しいことを習得できない世代なのに、
世の中はAIだらけで受け入れて生きていけるのかしら……。
僕個人に置き換えて考えてみたら、僕の仕事のスタイルとしては
センスとコミュニケーションのスキルが必要なんだけど、それをAIができるのかしら。
もしかしたらできてしまうのかしら。

そもそも日本人の美徳のひとつとして、心の機微を読み取るというか、
忖度なんて言葉も流行りましたけど、
そういうファジーな正解を導き出す文化があるじゃないですか。いい意味として。
オリンピックを招致するときだって「お・も・て・な・し」を
積極的に打ち出していたくらいじゃない?

でも、AI化されるということは、そういうファジーさがなくなるってこと。
イエスかノーかしかない世界になりつつある。
生まれたときからタブレットやスマホがあって、
指1本でいろいろなことができる若い世代にとっては、
ドライな現実も受け入れられるのかもしれないけど。

昔は友だちとゲームすると言ったら、誰かのおうちでボードゲームとか
カードゲームなどで一緒に遊ぶという定義だったけど、
今はそれぞれがゲーム機を持って、会うこともなくオンラインで遊ぶってことでしょ。
もしも今タイムマシンがあって未来に行けたとしたら、
まるきり自分が知らない日本人がたくさんいるんでしょうねぇー。

一番大切な日本人としてのおもてなしの心、「思いやり」だとか「気遣い」
といった能力がなくなるってことは、魔法使いが魔法をなくすようなものじゃない? 
この先の日本、ただAI化するだけじゃなく、心の教育も必要なのかもしれませんね。
なんて、新しい元号となった暇な時につらつらと思っておりました。

では、また次回お会いしましょ!!

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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