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Vol.104暇と毒

Vol.104暇と毒 2.5次元アイドル化!?

2019.08.15

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
暑い夏!って思ってたら、もうすごいことに。
体調は大丈夫ですか?
なんだか着ていくお洋服に困ってしまいますよねー。

さて、お仕事からお仕事の移動中に、ネットニュースを見ることがあります。
最近は本当にスマホが便利! 
ネットニュースは、ギュッと要約してあるから読みやすいですよね。
もちろん社会派のニュースも満載なんだけど、
やっぱりちょっと俗っぽいネタもたくさんあるんです。
そして、とかくそっちのネタのほうが印象に残ってしまうの。
これってなんなんでしょうねぇー。人間のサガかしら。

それはさておき。この前チェックしたニュースで頭に残っているのが、
最近の若い女性は量産型だっていう話。若い女性に限らないと思うんですけど、
要はみんながみんな、同じようなファッション、ヘアメイクをしている、ってこと。
それを量産型って評してあったんですね。
確かにみーんな、明るい髪色で、前髪ぱっつんで、赤リップ、
ワイドパンツやロングスカートにスニーカー! 
これは若い女性に限らず、妙齢の大人もそうだよねー。

でも、それって僕は悪いことじゃないと思ってるんです。
だって、流行だからみんなやっているんだもの。
流行るというのは、世の中が求めているってこと。
今の時代にマッチしているから流行っているんです。
ちょっと男性っぽいファッションが求められていて、女性性を感じさせるようなもの、
例えばミニスカートは求められていないの。
そういう時代の鏡でもあるんですよね、ファッションって。

ニュースの中のオチとしては、個性を持ちましょうみたいなことだったんだけど、
個性というのは、個人的には、流行にのっかった先に出てくるものと思います。
お勉強でも習いごとでもそうじゃない? 基礎があって応用があるんだもの。
基礎がわからずにいきなり応用をやっちゃうと、とんでもないことになるの! 

どうなってしまうかというと、一言で言えば、キャラものになっちゃう。
「ちょっとヘン」な人という認識になるの。
今や2.5次元アイドルとか2.5次元俳優が人気でしょ。
2.5次元というのは、ウィキペディアによれば
「2次元と3次元の中間という意味でこう呼ばれる」そうです。
もともとはネットユーザーの間で使われていたらしく、
マンガやアニメの世界(2次元)とリアルな世界(3次元)の中間という意味のようですね。
つまり、マンガやアニメの世界のキャラクターが、
現実世界で活躍すると2.5次元アイドルなどと呼ばれるみたい。

これって、昔で言う「コスプレ」だと思うんだけど……。容姿で個性を出そうとすると、
流行っているものとは遠いところにあるから、
こういうキャラ(コスプレ)な人になるんじゃないかなと思うんですよね。
でも、そういう人が隣にいたらどうよ? 2.5次元アイドルはモニターや雑誌、
舞台といったメディアの中にいる人だからトキメクんでしょ? 
見た目はとってもいいと思う。でも、メイクや髪型、
衣装は想像上のキャラクターを模しているだけだから、隣にいなくてもいいんじゃない? 
実際に月曜日から金曜日まで一緒の職場にいなくてもいい。

それに、容姿で個性を出さないことで、悪目立ちすることも避けられます。
雲隠れできるっていうか。なじむってことは時にいいことでしょ。
出る杭は叩かれますからねー。量産型だからって個性がないわけでもないし。

例えば、大人数で構成されるアイドルって、それこそ量産型という意味で、
一見どれも同じように見えるけど、実はそれぞれにキャラが立ってたりするでしょ。
強烈な格好をしていなくても、ちらりと垣間見えるモノで区別はできるんですよね。
というか、みんなが同じようにしている中では、その人の知性や品、
話し方や立ち居振る舞いが逆に際立つ、ということもあるんです。
だから、量産型といっても基本的には悪いことではないの。

流行に乗るイコール今を生きているってことですから。
それを踏まえて個性を出していくことを考えていけばいいんじゃないでしょうか。
なんてことを、俗っぽいニュースを読みながら思いました(笑)

では、また次回お会いしましょう!!

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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