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Vol.113 暇と毒

Vol.113 暇と毒 やっぱり傷つきたくない、よね?

2019.12.31

みなさん、こんにちは。植松晃士です。
暮れていきますね、2019年も今日を残すのみ。令和という新時代の初めての大晦日。
今年もいろいろありました。お洋服、コスメ、おいしいもの……いろいろ充実した1年ではありました。
でも、本当に欲しいものはお金では買えないものだったりするんですよねぇ。

さて。年齢を重ねると、怒るという感情が出にくくなるんですよね。
って言いながら、ちょいちょい怒ってはいるんだけど(苦笑)
でもね、怒りっぱなしはなくなったの。その代わり、哀しみ、諦めが出てくるようになりました。

おそらく、人に対して熱いんだろうね、僕。そもそも、こういうお仕事を始めたのも人が好きだから。
人への情がすごいからこその、怒り、哀しみ、諦めなんだろうな。と自分なりに分析してます。

昔は、それこそ1週間くらいは怒りっぱなしだったんです。「もう、大嫌い!」みたいなこともあった。
でもそれがなくなったんだよねぇ。こちらの個性とあちらの個性が交差しなかったんだな、
と思うくらいになったの。

何かあったとしたら、怒り→哀しみ→諦め→忘れるという流れになってきた。
もっと言えば、最終的には忘れたフリをする。忘れてないじゃん!って突っ込まれそうだけど(笑)
しかも、忘れたフリをする技術は今年になって身につきました……。遅い?

例えば、皆さん誰かと喧嘩するのも
「どうして私のことをわかっているのに、私がいやなことするの?」ってことから怒りとなる。
相手への気持ちがあってこそ、なんだよね。信頼しているのに「どうして?」って。
それは、プライベートでも仕事でもあること。期待しているのにちゃんとやってくれない、
急いでいるのに連絡してくれない、とかね。

そんな訳で、そういったもろもろのことに対しての怒りが今や諦めとなり、
諦めてしまったという自分に対して哀しみが沸いてくるんですよね。
そして、忘れてしまおう、せめて忘れたフリをしようってことになる。

どうして忘れたフリをするのか。それは、やっぱり傷つきたくない、って思うからだよねぇ。
やっぱり自分がかわいいもの……。それは、みんなそうでしょ。自分を守りたい。
結局のところ、そうなるんですよね。でも、そのワザは生きていく上では必要不可欠かも。
自分あっての他人。他人あっての自分。

そういう信頼関係とかコミュニケーションのワザとかは、お金では買えないもの。
経験値を増やしていくしかないんです。それが社会。それが人生。
来年も、自分を守りながら楽しいことを増やしていきたいですね。

では、またお会いしましょ!!

Writer Profile

植松晃士
植松晃士Koji Uematsu

アタッシェ・ドゥ・プレス(※)
ファッションプロデューサー
株式会社ヘルメット/株式会社アンソニーレッド 代表取締役
数々のファッションブランドのPRを手がけるほか、ファッションプロデューサーとしても活躍中。TVや雑誌などの多くのメディアで、女性のファッションに対する独自の視点と、その辛口トークが大好評。

※アタッシェ・ドゥ・プレス
ファッションブランド、ジュエリー、コスメ、ファッションビルなどのPRを手がけるほか、ブランドのPR、ブランドディレクション、企画アドバイス、イベント企画・運営などを行います

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